STUDY

第11回 鉄のリサイクルを通した鉄骨製作工程見学
2009年2月20日
 第11回施設研究会は、“鉄のリサイクルを通した鉄骨製作工程見学”といことで、鉄の廃材を集める業者で千葉県船橋市にあるリサイクル業者「株式会社 鈴徳」の営業所・工場、鉄を加工する千葉県市原市にあるHグレード鉄骨工場「エスケーエンジニアリング 株式会社」の工場見学を行った。

■ 株式会社 鈴徳(リサイクル業者)

 今回見学させていただいたリサイクル工場は、鉄のみを扱っている工場で、他のグループ会社にて非金属、携帯電話の基盤等のリサイクルを行っているところもある。今回は「鉄のリサイクル」ということで、実際にどういったことを行っているのか、鉄を消費する側として何ができるのかを、今後考えていく為に、「株式会社 鈴徳」の工場見学を行った。


○ 鉄くずの計測方法

解体工事現場等から発生した鉄くずは、回収業者によって、トラックに載せリサイクル業者へと運ばれてくる。工場入り口部分にトラックがそのまま載る“ダイカン”という量りに乗せ、鉄クズの重さを量り値段をつける。景気のよいときには7万円/tという値段がついていたという。
切断時に発生する、付着ゴミはしっかり分別され、捨てられる。

鉄くずの計測方法 鉄くずの計測方法

○ シャーリング(切断)加工

運ばれてきた鉄くずが長いときにはこのシャーリングという方法で、短く切断を行う。
トラックの荷台からクレーンやマグネットを使用しレーンに運び入れ、レーンの最終地点ギロチンという部分で切断加工される。

シャーリング加工 シャーリング加工

○ プレス(圧縮)加工

空き缶や、空間の多い鉄くずを圧縮して箱型にする加工。

プレス加工 プレス加工
プレス加工 プレス加工

○ リサイクル以外の活動

この工場では、リサイクル業務以外に資源の循環を学ぶ場として、小学校の見学コースとして工場を開放するなど、リサイクルに対する責任を再認識させられた。




■ エスケーエンジニアリング 株式会社(Hグレード鉄骨工場)

  鉄の循環ということで、鉄骨を制作する工場の見学も行った。鉄骨工場はグレード別で分けられており、製作できる鉄骨の規模が決まっている。今回見学した工場は、中高層ビル(年間6000t程度の鉄骨を製作している工場)程度の規模に対応できる「Hグレード」の工場を見学した。当日は柱の製作を行っていた。


〇 パーツ置き場

組み立て前の細かいパーツには、「ナンバリング」「マーキング(1本線、2本線、3本線等)」をし、管理をしている。

パーツ置き場 パーツ置き場

〇 各部位の組み立て

まず各パーツを使い、梁接合部とその間の柱パーツを人の手作業と機械を使って組み立てを行う。
接合部の組み立て完了時点で一度、超音波試験にて問題ないかを確認。


・梁接合部組み立て
梁接合部組み立て 梁接合部組み立て
梁接合部組み立て 梁接合部組み立て
・柱パーツ組み立て
柱パーツ組み立て 柱パーツ組み立て
柱パーツ組み立て 柱パーツ組み立て

〇 各部位の接合

各部位を大きな溶接機械を使い接合していく。接合完了したのもは、クレーンにて隣の部屋に運ばれ、再度、超音波試験等で確認を行う。

各部位の接合 各部位の接合
各部位の接合 各部位の接合

〇 細かなパーツの取り付け

大まかな形が出来上がったら、次に、クレーンに引っ掛けるパーツやステー等細かな部品を手作業にて取り付けていく。このような重量物を運ぶ為に、20t用の天井クレーンも用意してある。

細かなパーツの取り付け 細かなパーツの取り付け

○ ストックヤード

工場内で完成・検査を通ったものは屋外のストックヤードへと運ばれ、出荷を待つ。

ストックヤード ストックヤード
ストックヤード ストックヤード

〇 鉄くずのリサイクル

製作過程で発生する鉄くずは、全て電路・高炉メーカーへわたり、再び鉄へとリサイクルされている。




■ 見学を通して

 今回の“鉄のリサイクルを通した鉄骨製作工程見学”を行い、鉄骨の製作過程、技術は勿論のこと、鉄の循環システムを知ることで、これから鉄を消費する側として、その環の中で何ができるのか考えていきたい。
 今回見学させて頂いた2社は、共に鉄のリサイクルの環の一部ではあるが、普段はあまり接点がない業種であった。今回の機会を基にお互いに情報を交換し合い、リサイクルの現状を知り、常に環を意識しながら、積極的に行動していきたい。

担当:武藤

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